結婚していても恋愛に心惹かれる気持ち、誰しも一度は経験したことがあるかもしれません。一般的には「結婚生活のマンネリ化」「ドキドキ感の喪失」が原因とされ、新たな恋愛で解消しようという考え方が多く語られています。でも待ってください。実は、その考えとは真逆の選択こそが、多くの人に幸福をもたらしているという事実があるのです。
私は長年、恋愛カウンセラーとして様々なカップルの相談に乗ってきました。そこで見えてきたのは、「恋愛感情の追求」ではなく「結婚関係の深化」にこそ、本当の満足があるという真実です。今日は、あえて一般的な見解とは反対の視点から、結婚している中で恋愛感情を外に求めない選択がもたらす豊かさについてお話しします。
恋愛を追い求めないことで得られる意外な恩恵
一般的に、結婚生活が長くなると情熱が薄れ、ドキドキ感を外に求めたくなると言われています。しかし実際には、外に恋愛感情を求めないことで、以下のような予想外の喜びを発見した人が数多くいるのです。
私のクライアントの智子さん(仮名ではありません)は、結婚7年目に同僚への淡い恋心を感じ始めました。しかし彼女は、その感情を外に発展させるのではなく、「なぜ自分がそう感じるのか」を深く掘り下げる選択をしたのです。
「最初は単純に刺激が欲しかったんです。でも自分の心と向き合ううちに、夫への愛情が形を変えて深まっていることに気づきました。ドキドキがなくなったわけじゃなく、違う形の愛に変わっていただけなんです」と智子さんは語ります。
彼女は外での恋愛を追求する代わりに、夫婦で新しい趣味を始めました。それは二人でサルサダンスを習うという選択でした。最初は気まずさもあったそうですが、共に学び、失敗し、成長する過程で、まったく新しい形の親密さを発見したのです。
「今では週末のダンス教室が楽しみで仕方ありません。夫の新しい一面を発見するたびに、初めて会った頃とはまた違う、深い愛情が湧いてくるんです」
「刺激」と「深さ」の違い – 多くの人が気づいていない真実
恋愛の初期段階で感じる高揚感は、実は「新しさ」から生まれる一時的な脳内物質の変化によるものです。この感覚を「本物の愛」と混同しがちですが、実はそれは「刺激」であって「深さ」ではありません。
結婚カウンセラーの川田先生によると、「新たな恋愛は確かに一時的な高揚感をもたらしますが、それは脳内のドーパミンの急上昇によるもの。一方、長年連れ添ったパートナーとの関係は、より安定した幸福感をもたらすオキシトシンが関与します。多くの人は、この二つの違いを理解していないため、一時的な刺激を求めて長期的な幸福を犠牲にしてしまうのです」。
実際、40代の健太さんは、結婚10年目に同僚との関係が深まりそうになった時、あえてその関係を断ち切る決断をしました。
「正直、とても魅力的な人でした。でも自分に問いかけたんです。この関係が進んだ先に本当に幸せがあるのか、と。妻との関係は確かに情熱的ではなくなっていましたが、その代わりに得た安心感や信頼は何物にも代えがたいものでした」
健太さんは、その経験をきっかけに妻との関係を見つめ直し、二人で週末旅行を計画するようになりました。「毎回違う場所に行くことで、新しい体験を共有できます。それが私たちの関係に新鮮さをもたらしてくれるんです」
内なる成長が恋愛を不要にする理由
多くの人が見落としている重要な点は、恋愛感情の減退は必ずしも問題ではなく、むしろ関係の成熟を示すサインだということです。
心理学者の山本教授は「新しい恋愛を求める衝動は、しばしば自己成長の停滞から生まれます。外部に刺激を求めるのではなく、内面の成長に目を向けることで、既存の関係にも新たな活力がもたらされるのです」と説明します。
これを実践したのが35歳の美咲さんです。彼女は趣味の写真教室で知り合った男性に心惹かれる気持ちが生まれた時、あえてその感情を自己探求の機会と捉えました。
「その気持ちが生まれたとき、はじめは罪悪感を感じました。でも後に気づいたのは、私が本当に求めていたのは『認められたい』という気持ちだったこと。夫は私の趣味に理解を示してくれなかったんです」
美咲さんは夫に率直に自分の気持ちを伝え、お互いの趣味を尊重し合う関係を築くことで、外に恋愛感情を求める必要がなくなったと言います。
「今では夫が私の写真展に来てくれるようになりました。そして私も彼の趣味であるキャンプに行くようになりました。お互いの世界を尊重し合うことで、関係が格段に豊かになったんです」
成功のための具体的なアプローチ
では具体的に、外に恋愛を求めずに結婚関係を深める方法とは何でしょうか。多くのカップルが成功を収めている方法をご紹介します。
1. 「会話の質」を変える
日常会話だけでなく、定期的に深い対話の時間を設けるカップルは、関係の満足度が高いことが研究で示されています。30代の直樹さんと綾子さんは、毎週金曜日の夜を「質問の夜」と名付け、お互いに深い質問をする時間を設けています。
「最初は気恥ずかしかったですが、『10年後どんな生活を送っていたい?』『子供の頃の一番の夢は?』といった質問を通じて、何年経っても妻の新しい一面を発見し続けています」と直樹さんは語ります。
2. 共同の成長プロジェクトを持つ
単なる共通の趣味ではなく、二人で成長できるプロジェクトを持つことが効果的です。45歳の佳代子さんと誠さん夫婦は、家庭菜園を始めることで関係に新たな活力を見出しました。
「毎日の水やりから収穫まで、一緒に何かを育てるプロセスは、私たちの関係そのものを育てることにも通じていると感じます。収穫した野菜で料理を作る時の達成感は何物にも代えがたいです」と佳代子さんは笑顔で話します。
3. 「感謝」の習慣化
長年連れ添うと「当たり前」が増えていきますが、意識的に感謝を表現することで関係性が劇的に変わることがあります。38歳の拓也さんは、妻への感謝を毎日LINEで送る習慣を始めました。
「最初は照れくさかったんですが、『今日の夕食おいしかったよ、ありがとう』『子供の宿題を見てくれてありがとう』といった小さな感謝を伝えるうちに、お互いの気持ちが明るくなってきたんです」
拓也さんは、この習慣を始めてから夫婦のコミュニケーションが格段に良くなり、外に恋愛感情を求める気持ちが自然と消えていったと言います。
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