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本当に愛した人と結ばれない理由:積極的アプローチが裏目に出る真実

なぜ「努力すれば結ばれる」は間違いなのか

世間では「好きな人がいるなら積極的にアプローチしよう」「自分磨きをして魅力をアップしよう」というアドバイスが溢れています。でも実際のところ、そうした計算的なアプローチは、真の愛情とは正反対の結果を生み出すことが多いのです。

なぜなら、本当の愛情は「計算」や「戦略」から生まれるものではないからです。心理学的に見ると、人間は相手の「意図」を敏感に察知する能力を持っています。どんなに上手に振る舞っても、「この人は私を落とそうとしている」という計算された愛情は、無意識レベルで相手に伝わってしまうのです。

私のクライアントの中島さん(29歳、会社員)の話をお聞きください。彼女は大学時代からずっと想い続けていた男性に、3年間にわたって積極的にアプローチしていました。彼の好みに合わせてファッションを変え、彼の趣味のサッカー観戦を始め、共通の友人を通じて接点を作り続けました。

でも結果はどうだったでしょうか。彼は最終的に、中島さんとはまったく正反対のタイプの女性と結婚しました。その女性は特別な自分磨きもしていないし、積極的なアプローチもしていませんでした。ただ、自然体で彼と過ごしていただけでした。

「あの3年間、私は一体何をしていたんでしょう」と中島さんは振り返ります。「今思えば、彼を追いかけることに必死で、本当の自分を見失っていました。」

「運命」を信じることの深い意味

「運命論は甘え」という考え方が主流ですが、実はここに大きな誤解があります。運命を信じるということは、決して受け身で何もしないということではありません。むしろ、自分の直感や内なる声に耳を傾け、自然な流れに身を任せるということなのです。

心理学者のカール・ユングは「シンクロニシティ(意味のある偶然の一致)」という概念を提唱しました。真の愛においては、このシンクロニシティが重要な役割を果たします。計算された行動ではなく、心からの衝動や直感に従って行動したときに、不思議な偶然が重なって運命的な出会いが生まれるのです。

成功した人たちの共通点:「諦め」の美学

私がカウンセリングで出会った、本当に幸せな恋愛をしている人たちには、一つの共通点があります。それは、みんな一度は「諦めた」経験があるということです。

田村さん(32歳、デザイナー)は、5年間片思いしていた職場の同僚への想いを手放すことにしました。「もう疲れました。自分の人生を生きたいんです」と彼女は言いました。私は彼女の決断を支持し、まずは自分自身との関係を見つめ直すことをお勧めしました。

田村さんは転職を決意し、本当にやりたかったフリーランスのデザイナーになりました。新しい環境で、新しい自分として生きることに集中しました。すると不思議なことが起きました。以前から知り合いだった男性から、突然連絡があったのです。

その男性は田村さんの作品をSNSで見て、「こんなに才能があったなんて知らなかった」と感動したそうです。実は、彼も田村さんのことをずっと気になっていたのですが、彼女が他の男性を想っていることを知っていたので、距離を置いていたのでした。

「諦めた途端に、本当の幸せがやってきました」と田村さんは笑顔で話してくれました。現在、二人は結婚を前提にお付き合いしています。

なぜ「諦め」が効果的なのか

諦めることが恋愛に効果的なのには、いくつかの心理学的な理由があります。

まず、執着を手放すことで、本来の魅力的な自分を取り戻すことができます。誰かを追いかけているときの私たちは、緊張し、計算的になり、自然な魅力が隠れてしまいます。でも諦めることで、リラックスして本来の自分らしさを発揮できるようになるのです。

次に、「手放す」ことで、新しい可能性に心が開かれます。一つの恋愛に執着しているときは、他の素晴らしい出会いに気づかないものです。でも諦めることで、今まで見えなかった縁や可能性が見えてくるのです。

山下さんの体験:完全に諦めた後の奇跡

山下さん(35歳、教師)の話も印象的でした。彼は大学時代の同級生を10年間想い続けていました。年に数回会う機会があり、その度にアプローチを試みていましたが、彼女には別の恋人がいました。

山下さんは長年の想いに疲れ果て、ついに完全に諦めることにしました。彼女の連絡先を削除し、共通の友人にも「もう彼女の話はしないでほしい」と伝えました。そして自分の人生に集中することにしたのです。

山下さんは以前から興味があった海外ボランティアに参加し、タイの学校で1年間教師をしました。そこで現地の日本人スタッフの女性と出会い、深い絆を築きました。帰国後もその関係は続き、2年後に結婚しました。

興味深いのは、山下さんが結婚の報告をSNSに投稿したところ、あの憧れの女性から「おめでとう」のメッセージが届いたことです。そして彼女は「実は昔から山下さんのことが気になっていたけど、いつも何か必死で追いかけられている感じがして、怖くて距離を置いていました」と告白したのです。

「もし10年前の私がそれを聞いたら、混乱していたでしょう」と山下さんは振り返ります。「でも今は、本当の運命の人と出会えたことに感謝しています。あの時諦めなかったら、今の幸せはありませんでした。」

恋愛における「運命論」の新しい理解

現代の恋愛論では「運命論は甘え」とされがちですが、実際はもっと深い意味があります。運命を信じるということは、宇宙の流れや、自分の直感を信頼するということです。

私たちの無意識は、理性よりもはるかに多くの情報を処理しています。「この人は運命の人じゃない」という直感は、実は無意識が様々な情報を総合して出した結論かもしれません。その声に耳を傾けることで、本当に相性の良い相手との出会いに導かれることがあるのです。

自然な魅力を取り戻すための「引き算の美学」

一般的な恋愛指南では「自分磨き」として様々なことを「足す」ことが推奨されます。でも本当に魅力的な人は、むしろ「引き算」を大切にしています。

私のクライアントの佐々木さん(27歳、看護師)は、以前は恋愛のために様々な習い事をし、流行のファッションを追いかけ、男性の好みに合わせて自分を変えようとしていました。でも疲れ果てて、全てを手放すことにしたのです。

「もう誰かに好かれるために頑張るのはやめます」と宣言した佐々木さんは、本当に好きなことだけを残しました。読書、散歩、料理。シンプルな生活を送り始めました。

すると不思議なことに、周りの人が佐々木さんを「最近雰囲気が変わった」「落ち着いて見える」と言うようになりました。そして、図書館で偶然出会った男性との自然な会話から恋愛が始まりました。

「以前の私なら、図書館なんて出会いの場として考えなかったでしょう」と佐々木さんは話します。「でも本当の自分でいることで、本当に相性の良い人と出会えました。」

古い恋愛観からの解放

私たちは「恋愛は努力で勝ち取るもの」という価値観に縛られがちです。でもこの考え方は、実は恋愛を戦いのように捉えてしまっています。本当の愛は、戦いではなく、自然な共鳴なのです。

心理学者のエーリッヒ・フロムは「愛するということ」で、真の愛は「与える」ことであり、「得る」ことではないと述べています。相手を得ようとする恋愛と、相手に何かを与えたいと思う恋愛では、根本的に質が違うのです。

運命の人を引き寄せる「受容」の力

私のクライアントの中で最も印象的だったのは、40歳の会社員、松本さんの話です。彼女は20代の頃から「理想の男性」を追い求め、婚活パーティーや合コンに積極的に参加していました。でも40歳になっても理想の相手と出会えず、深く疲れていました。

「もう結婚は諦めます」と松本さんがカウンセリングに来たとき、私は彼女の決断を尊重しました。そして「結婚しない人生も素晴らしい」ということを一緒に探求しました。

松本さんは婚活をやめ、本当にやりたかったことに時間を使うことにしました。動物愛護のボランティア活動です。毎週末、保護犬の世話をし、里親探しのイベントを手伝いました。

そのボランティア活動で、松本さんは一人の男性と出会いました。彼も動物愛護に熱心で、松本さんより5歳年下でした。以前の松本さんなら「年下は対象外」と考えていたでしょう。でも自然な流れで親しくなり、気がつくと深い絆で結ばれていました。

「この人と出会うために、今までの経験があったんだと思います」と松本さんは話してくれました。「諦めたおかげで、本当の幸せを見つけることができました。」

現代社会における「運命論」の価値

現代は情報化社会で、恋愛においても「効率」や「戦略」が重視されがちです。でもそうしたアプローチは、かえって人間関係を浅いものにしてしまう危険があります。

運命を信じるということは、人生の神秘性や不確実性を受け入れるということです。そしてその受容こそが、真の愛情を引き寄せる土壌となるのです。

「手放し」の実践的な方法

では、具体的にどうすれば執着を手放し、運命の流れに身を任せることができるのでしょうか。

まず、今抱いている恋愛への執着を認識することから始めます。誰に対してどのような期待を抱いているのか、正直に向き合ってみてください。

次に、その執着によって失っているものを考えてみましょう。自分らしさ、自然な魅力、新しい可能性への開放性など、執着は様々なものを奪っています。

そして、勇気を持って手放してみてください。これは簡単なことではありませんが、手放した瞬間から新しい人生が始まります。

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