男性から「いい人だね」と言われた時、世間では「積極的にアプローチしよう」「自分の魅力をアピールしよう」「関係を進展させる努力をしよう」と言われます。でも、私が恋愛相談の現場で見てきた現実は、実はその真逆のアプローチで素敵な恋愛を手に入れた女性たちの姿でした。
今日は、「いい人」と言われた時の、一般的なアドバイスとは違う対処法をお話しします。
「いい人」と言われたら、潔く諦める
「いい人」という言葉がはっきりとした脈なしサインである場合も多いので、相手の他の行動や言動も総合的に判断し、と一般的には言われます。でも、総合的に判断する前に、実はシンプルに受け取ったほうが良いことも多いんです。
27歳のグラフィックデザイナー、カナさんの話を聞いてください。彼女は職場の先輩男性に密かに恋をしていました。ある日、勇気を出して飲みに誘った帰り道、彼から「カナさんって本当にいい人だよね」と言われました。
友人たちに相談すると、「まだ諦めるな」「これから頑張れば」とアドバイスされました。でもカナさんは、その言葉を額面通りに受け取りました。「ああ、彼は私を恋愛対象として見ていないんだ」と。
そしてカナさんは、スッパリと諦めました。彼への恋心を無理に育てようとせず、自然に距離を置き、他の出会いに目を向けるようにしたのです。2ヶ月後、趣味のカメラ教室で出会った男性から告白されました。
「前の先輩に固執していたら、この出会いに気づけなかったと思います。『いい人』って言われた時点で潔く諦めたから、新しい恋に心を開けました」
今では、その男性と幸せな結婚生活を送っているカナさん。「『いい人』は脈なしのサインだって、素直に受け取って良かった」と言います。
なぜこのアプローチが効果的なのか。それは、無駄な時間とエネルギーを使わずに済むからです。脈なしの相手を追いかけ続けることは、精神的にも時間的にも大きな負担です。そのリソースを、もっと可能性のある出会いに使ったほうが、ずっと幸せになれる確率が高いのです。
心理学的にも、「サンクコスト効果」という言葉があります。すでに投資したものを無駄にしたくないという心理です。でも、見込みのない恋に時間を投資し続けることは、機会損失を生むだけ。潔く諦める勇気こそが、次の幸せへの近道なのです。
積極的にアプローチせず、受け身のままでいる
「恋愛に対して受け身で、自分から積極的にアプローチしない」女性が「いい人」と言われやすいと指摘されます。そして、積極的になることが推奨されます。でも実は、受け身のままでいることで、本当に自分を求めてくれる人と出会えることもあるんです。
32歳の編集者、ミサキさんは、以前は「積極的にならなきゃ」と自分に言い聞かせて、気になる男性にはどんどんアプローチしていました。でも結果は、いつも「いい人だよね」という言葉と共に終わっていきました。
疲れ果てたミサキさんは、ある時から作戦を変えました。もう自分からはアプローチしない。受け身のままでいよう、と。気になる人がいても、自分から誘うことはやめました。ただ、誘われたら笑顔で応じる。それだけを心がけました。
すると不思議なことに、本当に自分に興味を持ってくれる男性が現れ始めたのです。「前は、私が追いかけていたから相手は逃げていたのかもしれません。でも受け身になったら、本当に私を求めてくれる人だけが近づいてきました」
今の夫となった男性は、ミサキさんに何度も食事に誘い、映画に誘い、デートを重ねてくれました。「こんなに一生懸命誘ってくれるなんて、初めての経験でした。受け身でいたからこそ、彼の本気度が分かった」
受け身でいることの効果は、「ふるい」の役割です。本当にあなたに興味がある人だけが残る。積極的にアプローチすると、相手の本気度が分からないまま関係が進んでしまうことがあります。でも受け身でいれば、相手の本心が行動で分かるのです。
もちろん、出会いの機会自体は減るかもしれません。でも、質の高い出会いだけが残る。それが受け身でいることの最大のメリットなのです。
自分の魅力をアピールしない自然体
「会話の中で自分の良い部分や魅力をさりげなくアピールし、恋愛対象として意識させる工夫をする」。これも一般的なアドバイスです。でも、魅力をアピールしようとすればするほど、かえって不自然になってしまうこともあります。
29歳のヨガインストラクター、ユイさんは、以前は自分の魅力を必死にアピールしていました。「料理が得意なんです」「趣味は旅行で、これまで20カ国行きました」「仕事も順調で」。でも男性たちの反応は冷ややかで、いつも「いい人だよね」で終わっていました。
ある時、ユイさんは友人に言われました。「ユイ、必死すぎて怖いよ。もっと自然体でいたら?」その言葉にハッとしたユイさんは、アピールをやめました。
次に気になる男性と話す時、ユイさんは自分のことをほとんど話しませんでした。代わりに、相手の話を興味深く聞きました。自分の魅力を語るのではなく、ただその場を楽しみました。
すると男性は、ユイさんのことをもっと知りたがりました。「ユイさんって、もっといろいろ話してくれてもいいのに。なんか謎めいてて気になる」。自分から語らないことで、かえって相手の興味を引いたのです。
「魅力をアピールしている時は、相手に『買ってください』って言っている営業マンみたいだったんだと思います。でも自然体でいたら、相手が勝手に私の魅力を見つけてくれました」
今では、その男性と交際3年目。「君の自然体なところが一番好き」と言ってくれるそうです。
心理学的には、「ザイアンス効果」よりも「希少性の原理」が働いた例です。多くを語らない、すべてを見せないことで、相手の中であなたの価値が上がる。魅力は自分でアピールするものではなく、相手が発見するもの。そんな余白を残すことが、実は最大の魅力になるのです。
相手への興味を示さない、自分の世界を大切にする
「そう言ってもらえて嬉しいけど、○○くんのことをもっと知りたいな」と相手に興味を持っていることを伝える、というアドバイスもあります。でも、相手への興味を過度に示すことが、かえって「重い」と思われることもあるんです。
25歳の営業職、アイさんは、気になる男性に「いい人だね」と言われた時、友人のアドバイス通りに「もっとあなたのことを知りたい」とアピールしました。でも男性は明らかに引いた様子で、その後距離を置かれてしまいました。
その失敗から学んだアイさんは、次に同じような状況になった時、全く違うアプローチを取りました。男性から「いい人だね」と言われても、「ありがとう」とだけ返して、それ以上相手に興味を示しませんでした。
むしろ、自分の趣味や仕事の話を楽しそうに語りました。「最近、陶芸にハマっちゃって」「来月、友達とキャンプ行くんだ」。相手への興味ではなく、自分の世界の充実を伝えたのです。
すると男性の態度が変わりました。「アイさんって、自分の世界持ってて楽しそう。俺も陶芸興味あるんだけど、今度教えてくれない?」。相手への過度な興味を示さなかったことで、逆に相手からの興味を引き出したのです。
「前は、『私はあなたに興味がある』って必死に伝えていました。でも、『私は自分の人生が充実している』って伝えたら、相手が興味を持ってくれました」
今では、その男性とキャンプや陶芸を一緒に楽しむ関係になっています。「自分の世界を大切にしている女性のほうが魅力的だって、気づけて良かった」とアイさんは言います。
人は、自分に興味を持ってくれる人よりも、自分の人生を楽しんでいる人に惹かれます。相手への興味を示すよりも、自分の世界の豊かさを示すほうが、結果的に相手の興味を引くのです。
恋愛関係への進展を促さない、友達のままでいる
「具体的なデートやスキンシップの話題を振って恋愛関係への進展を促す」。これも関係を進めるための定番アドバイスです。でも、無理に進展させようとせず、友達のままでいることで、かえって深い関係に発展することもあります。
34歳の薬剤師、サトミさんは、職場の同僚男性と仲良くなりました。でも彼から「サトミさんっていい人だよね」と言われ、脈なしを確信しました。友人たちは「デートに誘ってみたら?」とアドバイスしましたが、サトミさんは誘いませんでした。
「無理に恋愛関係にしようとせず、友達としていい関係でいようって思ったんです」。サトミさんは、彼と普通に仕事の話をしたり、ランチに行ったり、ただの同僚として接し続けました。
半年が経った頃、彼のほうから告白されました。「最初は友達としか思ってなかったけど、一緒にいて居心地が良すぎて、気づいたら好きになってた」。無理に進展させようとしなかったことで、自然に恋愛感情が芽生えたのです。
「恋愛関係に進展させようと頑張っていたら、きっと彼は引いていたと思います。でも、友達のままでいいやって思ったら、肩の力が抜けて自然体でいられました。それが良かったのかも」
今では結婚も視野に入れて交際しているサトミさん。「最高の友達が最高の恋人になるって、こういうことなんだなって実感しています」
恋愛への進展を急ぐことは、時として関係を壊します。種を植えた直後に、毎日土を掘り返して「まだ芽が出ないか」と確認するようなもの。そっと見守る余裕が、実は一番の近道なのです。
軽い冗談で返さず、真面目に受け止める
「軽く冗談めかして『いい人だけじゃなくて特別な人になれるようにがんばるね』と笑顔で返す」というテクニックもよく紹介されます。でも、この軽い冗談が、かえって関係を曖昧にしてしまうこともあります。
28歳のWebデザイナー、レイさんは、気になる男性から「いい人だね」と言われた時、軽く冗談で返すことをやめました。代わりに、真面目に受け止めて「ありがとう。でも正直言うと、『いい人』って言われるのは少し寂しいかな」と素直に伝えたのです。
男性は驚いた様子でしたが、レイさんは続けました。「もしあなたが私を恋愛対象として見ていないなら、それはそれで全然いい。でも、曖昧なままでいるのは嫌だから、はっきり知りたい」
その正直さに、男性は心を開いてくれました。「実は、レイさんのこと気になってたけど、うまく伝えられなくて。『いい人』って言ったのは、どう接したらいいか分からなかったから」
結局、二人は付き合うことになりました。「軽く冗談で返していたら、お互いの本音が分からないままだったと思います。真面目に受け止めて、正直に返したから、相手も正直になってくれました」
恋愛において、冗談や軽いノリは時として壁になります。本当の気持ちを隠すための防御になってしまう。でも、真面目に向き合えば、相手も真面目に向き合ってくれる。それが、誠実な関係を築く第一歩なのです。
脈なしサインを見逃さず、執着しない
「男性から『いい人』と言われたらまずは脈なしの可能性を考えつつ、上手に返しながら相手の本音を引き出したり、自分から関係を進める工夫をすることで、意外と恋愛に発展することもあります」。これが一般的な結論です。
でも、脈なしサインを素直に受け取って、執着しないことで、もっと素敵な出会いに巡り会えることのほうが多いんです。
36歳の建築士、ナナミさんは、若い頃から「いい人」と言われ続けてきました。そのたびに、どうにか恋愛に発展させようと努力していました。でも、うまくいったことは一度もありませんでした。
35歳になった時、ナナミさんは考え方を変えました。「『いい人』と言われたら、それは脈なしのサイン。潔く諦めて、次に行こう」。そう決めてから、人生が変わりました。
無駄な努力に時間を使わなくなったナナミさんは、自分磨きに時間を使うようになりました。資格を取ったり、旅行に行ったり、新しい趣味を始めたり。充実した日々を送っている姿を見て、周りの男性たちの見る目が変わりました。
「執着している時は、なぜか魅力的に見えなかったんでしょうね。でも、執着をやめて自分の人生を楽しみ始めたら、自然とモテるようになりました」
今の夫と出会ったのも、その充実した時期でした。彼は最初から「いい人」なんて言わず、「素敵な人」「魅力的」と言ってくれました。「『いい人』と言う人とは縁がなくて、『素敵な人』と言ってくれる人と縁があったんだと思います」
執着は、魅力を奪います。余裕のなさは、人を遠ざけます。でも、執着を手放して自分の人生を楽しめば、自然と人は集まってくる。「いい人」と言われた時こそ、執着を手放すチャンスなのです。
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