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ビビッとこない相手と結婚して幸せになれる理由

運命の人に出会ったら、ビビッとくる。電撃が走るような衝撃を感じる。時間が止まったように感じる。そんな話を聞いたことがある人は多いでしょう。恋愛ドラマや映画でも、運命的な出会いはいつもドラマチックに描かれています。

でも、ちょっと考えてみてください。あなたの周りで幸せな結婚生活を送っている人たちは、本当にそんな劇的な出会いを経験しているでしょうか。長年連れ添っている夫婦に「出会った瞬間ビビッときましたか」と聞いてみてください。意外と「そうでもなかった」「最初は何とも思わなかった」という答えが返ってくることが多いはずです。

今日は、「ビビッとこない出会い」がなぜ幸せな恋愛につながるのか、そしてゆっくり育つ愛情がなぜ強いのかについて、お話ししていきたいと思います。

まず最初にお伝えしたいのは、「ビビッとくる感覚は、恋愛の成功を保証しない」という事実です。

あの電撃的な感覚の正体は何でしょうか。スピリチュアルな世界では「魂の共鳴」と説明されますが、心理学や脳科学の観点から見ると、それは脳内で分泌されるドーパミンやフェニルエチルアミンといった化学物質の作用です。つまり、一種の興奮状態、いわば「脳の錯覚」とも言えるのです。

この興奮状態は、相手が自分にとって良いパートナーかどうかとは、実は関係がありません。むしろ、少し危険な相手、手に入りにくい相手、ミステリアスな相手に対して、この反応は起こりやすいのです。だからこそ、「ビビッときた」相手との恋愛が、必ずしもうまくいくとは限らないのです。

なぜこの考え方が効果的かというと、冷静な判断ができるようになるからです。ビビッとくる感覚に頼っていると、相手の本質を見極める前に恋に落ちてしまいます。でも、その興奮が冷めたとき、「こんな人だとは思わなかった」と後悔することになりかねません。最初から冷静に相手を見ることができれば、その人が本当に自分に合っているかどうかを、しっかり判断できるのです。

ある女性の話を聞いてください。彼女は二十代の頃、ビビッときた男性と三回付き合いました。出会った瞬間に「この人だ」と感じた相手ばかりでした。でも、どの恋愛も長くは続きませんでした。興奮が冷めると、価値観の違いや性格の不一致が浮き彫りになり、結局別れることになったのです。

三十歳を過ぎた頃、彼女は友人の紹介である男性と出会いました。正直に言うと、最初は「タイプじゃない」と思ったそうです。ビビッとくる感覚は全くありませんでした。でも、友人の顔を立てるために何度か会ううちに、彼の誠実さや優しさに気づき始めました。半年後、彼女は彼と付き合うことを決め、三年後に結婚しました。

「あの時ビビッとこなくて、本当によかった」と彼女は言います。「もしビビッときていたら、私は興奮に流されて、彼の本当の良さを見る前に判断していたかもしれない。ゆっくり知っていったからこそ、この人が私にとって最高のパートナーだと確信できた」と。

二つ目にお話ししたいのは、「ゆっくり育つ愛情は、燃え上がる恋よりも強い」という視点です。

恋愛には大きく分けて二つのタイプがあります。一つは、最初から激しく燃え上がる恋。もう一つは、時間をかけて少しずつ深まっていく愛情です。前者は確かにドラマチックですが、燃え上がったものは燃え尽きやすいという宿命があります。一方、後者はじわじわと温まる炭火のようなもので、一度火がつくと長く安定した熱を保ち続けます。

なぜゆっくり育つ愛情が効果的かというと、お互いをよく知った上で築かれる関係だからです。最初からビビッときて付き合い始めると、相手の理想化が起こりやすくなります。でも、時間をかけて相手を知っていくと、良いところも悪いところも含めて、その人の全体像が見えてきます。その上で「この人と一緒にいたい」と思えたなら、それは幻想ではなく、現実に基づいた愛情なのです。

ある夫婦の話があります。二人は同じ職場で働いていましたが、最初の数年間は単なる同僚でした。特別な感情はなく、むしろお互いに「あの人とは合わないかも」と思っていたそうです。でも、仕事を通じて協力する機会が増え、少しずつ相手の人柄を知るようになりました。

彼女が仕事で大きなミスをしたとき、彼は責めることなく一緒に解決策を考えてくれました。彼が家族の問題で悩んでいたとき、彼女は黙って話を聞き、そばにいてくれました。そうした経験を重ねるうちに、二人の間には深い信頼が生まれていきました。

付き合い始めたのは出会ってから五年後のことでした。「ビビッときたわけじゃない。でも、気がついたら、この人がいない人生は考えられなくなっていた」と彼女は語ります。二人は今、結婚十五年目を迎えていますが、いまだに仲睦まじく、周囲からは理想の夫婦と言われています。

三つ目は、「最初の印象は当てにならない」という考え方です。

人間の第一印象は、わずか数秒で形成されると言われています。でも、その数秒で分かることなど、ほんのわずかです。外見、話し方、雰囲気。それだけでその人の本質を判断することは、到底できません。

ビビッとくる感覚は、この第一印象に大きく左右されます。相手の外見が好みだった、声が心地よかった、偶然同じ趣味を持っていた。そうした表面的な要素が、「運命だ」という錯覚を生み出すことがあります。でも、人間の本当の価値は、そんな表面的なところにはありません。

なぜこの考え方が効果的かというと、第一印象に惑わされずに、本当に大切なものを見極められるようになるからです。恋愛において本当に重要なのは、相手がどんな価値観を持っているか、困難な時にどう行動するか、あなたをどれだけ大切にしてくれるか。そうしたことは、時間をかけて付き合わなければ分かりません。

ある男性の経験談を紹介します。彼は婚活パーティーで一人の女性と出会いました。正直、第一印象は「可もなく不可もなく」でした。ビビッとくる感覚は全くありませんでした。でも、会話をしてみると、彼女の考え方や人生観に共感できる部分が多いことに気づきました。

その後、何度かデートを重ねました。彼女は派手さはないけれど、約束は必ず守る人でした。彼が体調を崩したときは、すぐに駆けつけて看病してくれました。彼の両親にも、緊張しながらも誠実に接してくれました。

「最初にビビッときていたら、彼女のこういう良さに気づけなかったかもしれない」と彼は言います。「派手な魅力に目を奪われて、地味だけど確かな優しさを見逃していたかもしれない。第一印象を信じなくてよかった」。二人は今、二人の子どもに恵まれ、穏やかな家庭を築いています。

四つ目にお伝えしたいのは、「安心感は興奮よりも価値がある」という視点です。

ビビッとくる感覚は、ある意味では不安定さの表れでもあります。ドキドキする、落ち着かない、相手のことが気になって仕方がない。それは恋愛の醍醐味かもしれませんが、長期的な関係においては、必ずしもプラスに働くとは限りません。

一方、最初からビビッとこない相手との関係は、穏やかで安定しています。ドキドキはしないけれど、一緒にいると落ち着く。特別なことをしなくても、ただそばにいるだけで満たされる。そんな安心感こそが、長続きする関係の土台になるのです。

なぜ安心感が効果的かというと、人生にはドキドキだけでは乗り越えられない場面がたくさんあるからです。病気、失業、家族の問題、子育ての苦労。人生の困難に直面したとき、あなたを支えてくれるのは、最初のビビッとくる感覚ではなく、日々積み重ねてきた信頼と安心感です。

ある女性は、二十代の頃にビビッときた男性と結婚しましたが、数年で離婚しました。彼との生活は刺激的だったけれど、常にどこか不安定で、彼女は心が休まる時がなかったのです。

三十代半ばで再婚した相手は、最初全くビビッとこなかった男性でした。お見合いで出会い、「悪い人ではないけど、ときめかない」と思ったそうです。でも、周囲のすすめもあって交際を続けるうちに、彼といる時間が「何も起こらないけれど、とても心地よい」ことに気づきました。

「前の結婚では、毎日がジェットコースターみたいだった。今の結婚は、毎日が温かいお風呂みたいな感じ」と彼女は笑います。「ときめきはないけど、安心がある。私には、こっちの方が合っていた」。

最後にお話ししたいのは、「愛は見つけるものではなく、育てるもの」という考え方です。

運命の人を探し続けている人は、「ビビッとくる相手に出会えば、すべてがうまくいく」と信じています。でも、現実の長続きする関係を見てみると、最初からすべてがうまくいっていたわけではないことが分かります。お互いの違いを受け入れ、すれ違いを乗り越え、日々の努力を重ねて、二人の関係を育ててきたのです。

なぜこの考え方が効果的かというと、恋愛に対する姿勢が能動的になるからです。「運命の人を見つける」という考え方は受け身です。どこかにいるはずの運命の人を待っている状態です。でも、「愛を育てる」という考え方は能動的です。今目の前にいる人との関係を、自分の努力で素晴らしいものにしていこうという姿勢です。

ある夫婦の話を最後に紹介させてください。二人は結婚相談所で出会いました。条件が合っていたから会っただけで、ビビッとくる感覚は皆無でした。「この人でいいのかな」と迷いながらも結婚を決め、最初の数年は正直、後悔することもあったそうです。

でも、二人は諦めませんでした。お互いの不満を正直に話し合い、少しずつ歩み寄っていきました。相手の好きなことを一緒にやってみたり、自分の趣味に相手を巻き込んだり。小さな努力を積み重ねるうちに、いつしか二人の間には深い絆が生まれていました。

結婚二十年を迎えた今、彼らは言います。「最初からビビッときていたら、こんなに努力しなかったかもしれない。何もなかったところから、二人で一緒に愛を育ててきたから、今の関係がこんなにも尊いものに感じられる」と。

ここまで読んでくださったあなたに、伝えたいことがあります。ビビッとくる出会いを否定しているわけではありません。運命的な出会いを経験して、幸せになった人もたくさんいます。でも、ビビッとこなかったからといって、その相手を諦める必要はないということです。

むしろ、最初から特別な感覚がなかったからこそ、冷静に相手を見極めることができる。ゆっくりと関係を育てることで、より深い絆を築くことができる。そんな恋愛の形もあるのです。

もしあなたが今、「いい人なんだけど、ビビッとこない」と悩んでいるなら、少し時間をかけてみてください。最初の印象だけで判断せず、その人の本当の姿を知ろうとしてみてください。ビビッとくる感覚がなくても、そこから生まれる愛情は、きっとあなたを幸せにしてくれるはずです。

運命の人は、ビビッとくる相手ではなく、あなたが「この人と一緒に人生を歩みたい」と心から思える相手なのかもしれません。その思いは、出会った瞬間に生まれることもあれば、長い時間をかけて育つこともある。どちらが正しいということはありません。大切なのは、あなた自身が幸せだと感じられる関係を、あなた自身の手で築いていくことなのです。

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